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rena's world story★a.n.r.r.y
第3章 打ち合わせ

瀬名さんが蓮に耳打ちした、事の状況も背景も

私はなにひとつとして分からないけど


「……っ///」


……ゾクッと、刺激が背中に走る。

普段は見る事のできない、女の私は入っていけない

……第一線で仕事をする、戦士の姿。



「バカ息子の放出から、約1年半か」

「………!」

「今じゃ一族の消息さえ不明だというのに。
……興味も無いけど、意外ともったんだな」



言葉遣いも一変、低い声で呟いた蓮。

何かを思い出すように、窓の外に向けられた鋭いその視線……

何故か堪らなく色っぽくて、ドキドキが止まらない。



「制裁を裏で操った張本人が、興味無いとか言うんじゃねぇよ」


財布を取り出しながら、瀬名さんが皮肉そうに笑う。


「部長の命令で、既に根回しは始めた。
俺は社内の調整をするから蓮、お前は…」

「影響する取引先は、始めから抑えてあるよ。
瀬名、結局一番手が掛かるのは内部だぞ」

「あぁ分かってる。
血祭りにならねぇように、ご機嫌取りながら片付けてやるさ」


カードを持った手のひらを、ひらりと軽く翻すと

瀬名さんはお店の出口に向けて歩きだした。


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