この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
rena's world story★a.n.r.r.y
第4章 似た者同士
……適当に遊んでいた過去を清算して、美和と付き合ってからは
面倒なことを避けるために、なるべく女に近付かないようにしている。
だからこれは事故だ。
満員のエレベーターから救出してやった女の手を、支えてやっただけ。
……なのに
俺の手はその白い手首を握ったまま、離すことができず
顔を上げたその女も、俺と同様にフリーズしている。
「「…………」」
……突如
脳裏にいつしかの記憶がフラッシュバック。
“ お、教えて頂きたいことが…… ”
“ 硬派で、全く隙のない完璧な男は
恋人にも、同じ完璧を求めますか……? ”
「……あ……」
“ 貴方の、言う通りだわ。
大事なことを、思い出させてくれて……本当にありがとうございます ”
……去年の2月
バレンタインで賑わう国際線出発ロビー
確かあの日は、リーダーとミラノに……
“ なんだよヒメ、聞いてねぇの?
国際線CAだってさ~~♪ ”
「………っ」
……蓮の彼女……!