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好きにさせて
第7章 誓い


今日の茜は
柔らかな素材のシャツに
ジーンズ

髪は下ろしたままで
小さなピアスをつけていた

シャツは
ちょっと大きめで
少し透ける素材

37歳らしい
優しい大人の雰囲気が
よく似合っていた


好きと言う訳やない

褒めるくらいは
ええやろう

そう思って
助手席で外の景色を眺める
茜に声をかけた


「よう似合うてるな」


「え?」


「その格好
よう似合うてる」


「あ、ありがとう。
恥ずかしいな」


「その格好では
絶対店に出たらあかんやつや」


「クスッ(笑)
じゃあ結局、何着ればいいのよ」


「さぁ(笑)わからへん」


「もう」


ちょっと
怒った顔も…好きや


「今日は水族館行って
飯食うて帰る感じでええか?」


「うん。
でもご飯は家でもいいよ。
私、作ってもいいし」


「なんでや?」


「尚、あんまり寝てないでしょ?」


優しいなぁ

ちゃんと
俺の勤務覚えてくれてんねや


「このくらい平気や。
結局夜まで眠れへんし。

あーでも
飯作ってる間に仮眠できたら
茜と夜遅うまで起きてられるなぁ。
茜の飯も食いたいし…
ま、水族館行ってから考えるわ」




「あ、うん」



茜の
ちょっと間の悪い
返事が気になり
ちらっと茜の横顔を覗くと

小さなピアスをつけた耳が
少し赤くなっていた


クスッ


いやらしい意味で
言うた訳やなかってんけどな

そんなとこ
見さされたら
俺も意識してまうやんけ


もちろん

今日も
キスまでは
できるやろうと
思うてるけど

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