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あたしの甘い王子さま
第7章 ライバル君、登場
あたしと部長の姿が見えなくなったあと、こんな会話がされていたなんて思いもせずに。
「西村さん........瀬上さんのこと、狙ってるの?」
「そういう鈴木さんは、松元部長を?」
含みのある笑顔で探りを入れあう二人のパティシエ。
「松元部長、私の好みドストライクなんです。指輪もしてないし.....攻めなきゃ後悔しそうだもの。西村さんだってそうでしょ?」
「まぁ....ね。高校時代の憧れの君に再会したんだ。攻めなきゃ、後悔するよね?」
二人が立ち去った廊下をじっと見つめて、パティシエ達は決心。
「このデザートが成功することも含めて........」
「私たちの恋も成功するように頑張りましょう!」
こんな若きパティシエの決意を知ることもなく、あたしと部長は甘い週末を過ごしていました。