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あたしの甘い王子さま
第13章 あたしの甘い王子さま
暫し動かなかった晶が目元までシーツを下げた。
ゆらゆら揺れる小袋が視界に入ると数秒後には片手がその小袋を掴んだ。
「これって!」
さっきまでとは違う驚きの声。
上から覗き込むように晶の表情を見つめた。
「開けて良いの?」
「もちろん。晶に開けてもらいたいし」
俺が頷くともう片方の手もシーツから出して小袋の口紐を解く。
開かれた小袋の口を逆さにして中身を手のひらにこぼれ落とすと
「伸太朗、これって!」
見上げてきた晶の顔が、俺の見たかった一番好きな笑顔だった。
「待たせてごめんね。やっと渡せるよ........」
晶の左手を取り、薬指に嵌めてキスを落とす。