この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あたしの甘い王子さま
第5章 お付き合い開始?
あたしの手元には、新商品として練り出した幾つかの夏のデザート案。
和も洋も何パターンか書き出してある。
今回、あたしの押しは豆腐を使ったデザート。
甘すぎるのがダメなひとにも、甘いものを食べたいけれどカロリーが気になるひとにもお薦めできると思うんだよね。
これ以上捻り出すのも難しいだろうし、ここは少しコーヒーブレイクとしますかね。
あたし宛の連絡が来るかもしれないから、琴乃に席をはずす旨を伝えてあたしは休憩スペースへ向かった。
ガコン!!――――――――――
たまには飲んでみようと選んだ品はコーヒーのブラック。
キャップ式の缶のため、ハンドクリームを塗った後だと手が空回りして開けられないことも、しばしば。
「よし、開いた」
声に出して喜んでしまう。
そう、今回は大丈夫でした。
休憩スペースは昼前の静かな時間を提供してくれる。
誰もいないから独り言も許されるかな。