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あたしの甘い王子さま
第7章 ライバル君、登場
水曜日恒例の部署内の朝イチで行われた会議が終わったあと、内線が入った。
それを受けたのは琴乃。
『晶へ 海外事業部長より内線あり。
いつものポーチを持参していただけますか?
キリがついたら第2会議室にお願いします。
だってさ。新作の打ち合わせファイト! 琴乃♡』
と、こんな置き手紙があった。
いつものポーチとは、あたしのミニサイズの化粧ポーチ。一息ついたあとに身だしなみを整えるため持参しているもの。
長引きそうなときは保険も兼ねて側に置いておく。
サクッと読んだのがいけなかったのか、琴乃の一言で脳内が新作の事で埋め尽くされたからなのか........。
『失礼します。瀬上、入ります』
ノックしてドアを開けた途端、手首を捕まれて会議室に引き込まれた。