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孤城の中のお姫様
第2章 山川静香(やまかわしずか)〜都内有名私立大文学部4年年〜
相沢圭司は自分の高校生時代のことを独り言のように話していた。苦労して部活と勉強を両立させたこと。長期休みはアルバイトもして、模擬試験料などは自分で負担したこと。W大に合格した時は嬉しかったことなど。
私にも少し自省の念はあった。
普段、学校で同級生と自分を比較すれば、いかに自分が平均より数段恵まれているかなど、高校生になれば、周囲も見えてくる。
しかし、だからといって、私がなんの努力をすればいいのかまでは、思い至らなかった。それは大学生になってもあまり変わっていないけれど…。
私は相沢圭司が私に優しくすればするほど、さらにわがままに振る舞った。
(本当は叱ってほしい。父のようにただ叱り飛ばし、叱責するのではなく、諭すように…。)
私にも少し自省の念はあった。
普段、学校で同級生と自分を比較すれば、いかに自分が平均より数段恵まれているかなど、高校生になれば、周囲も見えてくる。
しかし、だからといって、私がなんの努力をすればいいのかまでは、思い至らなかった。それは大学生になってもあまり変わっていないけれど…。
私は相沢圭司が私に優しくすればするほど、さらにわがままに振る舞った。
(本当は叱ってほしい。父のようにただ叱り飛ばし、叱責するのではなく、諭すように…。)