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孤城の中のお姫様
第2章 山川静香(やまかわしずか)〜都内有名私立大文学部4年年〜
私がテーブルに突っ伏して、泣いていると、相沢圭司が席を立ち、私の背後に立って、肩に手を添えて、髪を撫でてくれた。

「静香さん。泣くのは止めましょうね。私にそんなこと言われても、私が困るのは判っているでしょう?私のことを責めるのは構いません。でも静香さんのお父様やお母様はこの世に一人しかいないのですよ。寂しい時があったのは解ります。でも、ご両親が頑張って、ご自分たちに与えられたお仕事をしながら、一生懸命生きてこられた。だから今の静香さんがあることは、忘れないでくださいね。私の言っているお仕事とは職業のことではありません。自分が世の中でその時にしなければならない。使命です。静香さんの今の使命は高校生として勉強や課外活動で、いろいろ学んで、大人として成長することかな。今日は久しぶりに外出したから、お疲れでしょう。お風呂に入って、お休みになってください。睡眠が充分でないと、正しく物事を判断できなくなりますよ。」

「ごめんなさい。相沢…。あなたを責めるつもりなんてないわ。でも私…悲しくて…まだ一緒にいてちょうだい。駄目?」

「私にもできることと、できないことがあるのは、お解りでしょう?私にも使命があります。今は、静香さんに、しっかり休養してもらうことですね。」

「分かつたわ。じゃあお風呂に入ってくるわ。まだ警備をかけて私を閉じ込める時間には早いでしょ。だから、せめてここにいて待っていてくれる?」

「それは大丈夫ですよ。私はここに10時までいますから…。でも閉じ込めるなんて言わないでくださいね。静香さん、私の言うこと判っていたたけて嬉しいです。」

私は下着と新しいパジャマを2階に取りに行き、入浴した。

私が時間をかけて入浴し、髪を乾かし終わるまで、相沢圭司は、食堂のテーブルで、新聞を読んで、何やらメモを執りながら待っていた。

「そろそろ、時間ですね。2階は窓の鍵はすべてロックしてありますから、もう開けないでください。静香さんのお部屋以外は、雨戸を閉めていますが、静香さんのお部屋は、朝日が入って心地好く目覚めるように、雨戸は閉めず、窓と障子だけですが、障子は閉めてお休みください。ではおやすみなさい。」

「おやすみなさい。」

相沢圭司が玄関に向かおうとした、その時、私は彼に抱き着いた。
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