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孤城の中のお姫様
第1章 『今川遥(いまがわはるか)』〜都内私立有名女子高1年生〜
7月下旬、夏休みに入って、家庭教師の先生方とは9月までお別れになった。もちろん、たくさんの課題が課せられていた。
世界史の川村隆先生だけは、7月中、学部の講座も受講していて、前期試験の勉強で2回ほどお休みした。
川村隆先生は、博物館学芸員司書課程の必要講座を学部生に交じって受講していると言っていた。
いくら日本一と言われるT大でも、歴史学の専攻では、なかなか専門分野を活かした仕事には就けないらしい。
それで、大学院に進学したらしい。でも博士課程後期まで大学+大学院で9年間勉強と研究を続けても、大学の助教、講師、準教授、教授に必ずなれるわけではない、厳しい世界だと教えてくれた。
だから…、
「安全パイとして、博物館の学芸員の資格も取っておきたいんだ…。」
…と言っていた。
「遥さんのように、お家がお金持ちじゃないから、勉強しながらでも仕事をしなくちゃいけないんだよ。今、アルバイトをして遥さんを教えているのも、お金持ちじゃないからなんだ。」
と少し寂しそうに話したのが印象的だった。
世界史の川村隆先生だけは、7月中、学部の講座も受講していて、前期試験の勉強で2回ほどお休みした。
川村隆先生は、博物館学芸員司書課程の必要講座を学部生に交じって受講していると言っていた。
いくら日本一と言われるT大でも、歴史学の専攻では、なかなか専門分野を活かした仕事には就けないらしい。
それで、大学院に進学したらしい。でも博士課程後期まで大学+大学院で9年間勉強と研究を続けても、大学の助教、講師、準教授、教授に必ずなれるわけではない、厳しい世界だと教えてくれた。
だから…、
「安全パイとして、博物館の学芸員の資格も取っておきたいんだ…。」
…と言っていた。
「遥さんのように、お家がお金持ちじゃないから、勉強しながらでも仕事をしなくちゃいけないんだよ。今、アルバイトをして遥さんを教えているのも、お金持ちじゃないからなんだ。」
と少し寂しそうに話したのが印象的だった。