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孤城の中のお姫様
第3章 植松藍子(うえまつあいこ)〜東京私立S女子大2年生〜
姉の清さんはリビングルームのソファーから立ち上がると、何か考え事をする様子で、部屋を歩き回ってから私の前に立って言った。

「藍さん。」

「なぁに?清さん。」

「これから、明日倉田先生がいらっしゃってからの練習をしましょう。」

「練習って?清さん何の…?」

「もちろん、倉田先生を私たちのものにする…。」

「先生を私たちのものに?」

「そう。倉田先生を私と藍さんのものにしてしまうの。まずは藍さん、私、準備をするから、お風呂で温泉に入って待っていて。」

その日、新しい温泉水が地下のタンクに配達されていた。

私たちの家の別荘は直接温泉を引く権利を持てないので、定期的に組合業者から、購入契約をして、地下のタンクに給湯してもらっていた。

私は姉の清さんに言われた通り、着替えを用意して、バスルームに行き、広いバスタブに温泉を給湯しながら、身体をを洗って、姉の清さんを待っていた。

仲のよい私たち姉妹は入浴するのも、いつも一緒だった。
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