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あるマンションでの出来事
第5章 最後の人
「……要…」
真実が明かされたからか、息絶えた要の姿はどこにもなかった。最後に触れることも叶わず、要がいたはずの場所も、何も残されていなかった。
それからしばらくして、佐伯の姿も無くなった。
「…一人になっちゃった…」
全てが消え、残ったのは見覚えのある自分の部屋。あの仮説が正しかったのなら、きっと要の姿になって戻れるはずだ。
けれど、結局何日と同じ時間と同じ日常を過ごしても、この世界から出ることは出来なかった。
ただ一人、この世界の住人となった。
もはや管理人と言ってもいいかもしれない。
真実が明かされたからか、息絶えた要の姿はどこにもなかった。最後に触れることも叶わず、要がいたはずの場所も、何も残されていなかった。
それからしばらくして、佐伯の姿も無くなった。
「…一人になっちゃった…」
全てが消え、残ったのは見覚えのある自分の部屋。あの仮説が正しかったのなら、きっと要の姿になって戻れるはずだ。
けれど、結局何日と同じ時間と同じ日常を過ごしても、この世界から出ることは出来なかった。
ただ一人、この世界の住人となった。
もはや管理人と言ってもいいかもしれない。