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あるマンションでの出来事
第2章 変わり始める
「昨日私は…要と…そう、要…は…」
「今日から出張だよ」
「そう、出張…え…?なんで…知ってるの?」
口を挟んだ佐伯の顔を、驚いた表情で見つめる茉莉。落ち着いていた表情から、一気に不信感に変わった瞬間を見逃さなかった佐伯は、視線を逸らし、ため息を漏らした。
「声、聞こえてたから…」
「え…」
茉莉の部屋で行われていた出来事が一気に脳裏によぎる。その全てが自分の部屋の壁を通り越し、隣人に聞かれているとは想像もしたことはなかった。
恥ずかしさでいっぱいになった茉莉は、両手で顔を覆い赤くなった頬を隠した。全てを聞かれていたことに対する不信感がないわけじゃない。けれど、聞こえるほどの大きな声を出していた自覚もある。その声が普通に聞こえれば、誰だって気になって、その声に集中するだろう。
そう思うと、自身の行いを恥じないわけはなく、茉莉は身もだえ、自身を何とか落ち着かせていた。
「……そう…出張…なのよね…」
今の状況を見れば、要がいないことは少しだけ茉莉を安堵させた。
「今日から出張だよ」
「そう、出張…え…?なんで…知ってるの?」
口を挟んだ佐伯の顔を、驚いた表情で見つめる茉莉。落ち着いていた表情から、一気に不信感に変わった瞬間を見逃さなかった佐伯は、視線を逸らし、ため息を漏らした。
「声、聞こえてたから…」
「え…」
茉莉の部屋で行われていた出来事が一気に脳裏によぎる。その全てが自分の部屋の壁を通り越し、隣人に聞かれているとは想像もしたことはなかった。
恥ずかしさでいっぱいになった茉莉は、両手で顔を覆い赤くなった頬を隠した。全てを聞かれていたことに対する不信感がないわけじゃない。けれど、聞こえるほどの大きな声を出していた自覚もある。その声が普通に聞こえれば、誰だって気になって、その声に集中するだろう。
そう思うと、自身の行いを恥じないわけはなく、茉莉は身もだえ、自身を何とか落ち着かせていた。
「……そう…出張…なのよね…」
今の状況を見れば、要がいないことは少しだけ茉莉を安堵させた。