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あるマンションでの出来事
第3章 動き出す
午前6時。昨日までの事がなかったかのような静かな朝を茉莉は迎えていた。自身の甘い声が響き渡っていた部屋の中は閑散としている。結局佐伯は、不敵な笑みを浮かべ怯える茉莉をそのままに部屋を去って行った。それから不思議と始まる平穏な時間。仕事について何も覚えていない茉莉は、このマンションから出ることができない。そのため、一日中部屋にこもるしかなかった。
ため息を漏らし、上半身を起こすと部屋を見渡した。
黒に変わった家具の色はそのままで、何も変わったところは見当たらない。
カーテンの柄もベンジャミンの植木鉢もそのまま。何も変わらない状況に、茉莉は安堵のため息を漏らした。
「何も変わってない…よかった…もしかして…今までの事も夢だったんじゃないかな…」
茉莉はベッドから完全に立ち上がると、洗面所へ向かう。
そして茉莉は小さく悲鳴を上げることとなった。
「……え…?」
洗面所にある棚に置かれた化粧ポーチの中、茉莉は中身を確認するために全てポーチの中から取り出した。
ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイライン、リップ…一通りのメイクアイテムは揃っている。けれど、一つだけ違うものがあった。
ため息を漏らし、上半身を起こすと部屋を見渡した。
黒に変わった家具の色はそのままで、何も変わったところは見当たらない。
カーテンの柄もベンジャミンの植木鉢もそのまま。何も変わらない状況に、茉莉は安堵のため息を漏らした。
「何も変わってない…よかった…もしかして…今までの事も夢だったんじゃないかな…」
茉莉はベッドから完全に立ち上がると、洗面所へ向かう。
そして茉莉は小さく悲鳴を上げることとなった。
「……え…?」
洗面所にある棚に置かれた化粧ポーチの中、茉莉は中身を確認するために全てポーチの中から取り出した。
ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイライン、リップ…一通りのメイクアイテムは揃っている。けれど、一つだけ違うものがあった。