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あるマンションでの出来事
第4章 6階と7階
目が離せない茉莉は、そのまま女の人の痙攣が小さくなっていくのを見つめていた。血は溢れ、女の人を染めていく。ついに女の人は動かなくなり、静かに息を引き取った。
どうすることも出来ない状況が、茉莉の心に何とも言えない悲しさを生んだ。
そして、視線は佐伯へと移動する。
視線を感じ取った佐伯は、茉莉と視線を合わせると、その場を離れエレベーターホールへ向かった。
その後ろを静かに着いていく茉莉は、自然と佐伯に従っていた。
謎ばかりで、いつも自分自身を襲う人物。
本来なら信頼することなく、要注意するべき相手のはずなのに、なぜか身を任せてしまう。
会話を交わして、体を重ねてから数日も経っていないのに、どこからか漂わせている安心感はなんだろう。
茉莉は疑問に思いながらも、佐伯の後を追う。
エレベーターは一階にたどり着き、茉莉と佐伯は乗り込むと、佐伯がエレベーターのボタンを押し行先を知る。
「6階に行くの?」
佐伯が押した回数は6階だった。“6”を押すことで、エレベーターは瞬時に反応すると扉が閉まり動き出す。
無言のまま茉莉は前に立っている佐伯の背中を眺めている。
どうすることも出来ない状況が、茉莉の心に何とも言えない悲しさを生んだ。
そして、視線は佐伯へと移動する。
視線を感じ取った佐伯は、茉莉と視線を合わせると、その場を離れエレベーターホールへ向かった。
その後ろを静かに着いていく茉莉は、自然と佐伯に従っていた。
謎ばかりで、いつも自分自身を襲う人物。
本来なら信頼することなく、要注意するべき相手のはずなのに、なぜか身を任せてしまう。
会話を交わして、体を重ねてから数日も経っていないのに、どこからか漂わせている安心感はなんだろう。
茉莉は疑問に思いながらも、佐伯の後を追う。
エレベーターは一階にたどり着き、茉莉と佐伯は乗り込むと、佐伯がエレベーターのボタンを押し行先を知る。
「6階に行くの?」
佐伯が押した回数は6階だった。“6”を押すことで、エレベーターは瞬時に反応すると扉が閉まり動き出す。
無言のまま茉莉は前に立っている佐伯の背中を眺めている。