この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
それでも大好きなんだーっ!
第7章 多佳子さんとライトくん
「はー…空気がおいしいっ!」

埃臭い倉庫から外へと出たうさこは、深呼吸のあとで両手を挙げ、小さな身体を反らして大きく伸びをした。

学内一の悪女は ”未遂だったんだから謝らないわ” と、お付きのライトを連れて足早に去って行ったけれど…

ほんの一瞬だけ向けられた視線にはいつもの悪女の強さはなく、困惑したような涙目だった…ような気が、うさこにはしていた。

”きっと謝罪したくてもプライドが邪魔をして出来ないのだろう。ここは私が大人の心で許してやろう” と、うさこは1人コクコクと頷く。

そんなうさこの様子をくすりと笑った翼は、

「だから一緒にいるって言ったのに……何もなくて本当に良かった」

小さなその身体を包み込むように、後ろから抱き締めた。


「はい!私もです!」

「ん?」

返された元気な声に安心しつつ、その危機感のなさに翼は不安を覚える。

そんな翼の心配なんて微塵も感じ取ることなく、

「助けに来てくれた時のつーくんの、かなり焦った顔、バッチリ撮れました!」

ヘラッと笑ったうさこは、自慢げに携帯見せた。


「…………うさ」

「はい?」

「オシオキ、決定」


突然のオシオキ宣言に、ええっ⁉︎と驚きの声を上げたうさこを、翼は軽々と抱き上げる。

まるで、王子様がお姫様を抱えたような体勢に歓声を上げて喜ぶうさこ。

見下ろす翼の瞳からは怒りも呆れも消えて、何とも愛おしげに口元を緩ませていた。


/162ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ