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それでも大好きなんだーっ!
第8章 うさこ☆コレクション

「……でも」
ふ…と顔を曇らせ、俯くうさこ。
携帯を持つその手はだらりと下げられる。
「どうかした?」
暗い顔をすることなどほとんどないうさこの急激な変化に、翼は少し慌てた様子でその哀しげな顔を覗き込んだ。
「……悩んでいるんです……」
うさこの口から出たとは思えない言葉に、翼は目を大きく見開く。
「悩んでるって……どんなことで? 俺に話せること?」
コクコクと頷いたうさこに少しホッとして、
「場所を変えようか」
すっかり頭を垂れてしまったうさこを優しく促しながら、2人はアパートへと戻った。
うさこの神妙な表情に、翼の心が落ち着かない。
うさこの小さな口から時折吐き出されるため息に、翼の心が掻き乱される。
いつも賑やかなうさこのおかげで明るい部屋の中が、今は静かで重苦しい。
「うさ」
意を決してその名を呼べば、
「つーくん…」
顔を上げたうさこの瞳があっという間に潤んでいく。
「うさこ。ごめん、うさが何を悩んでいるのか察してあげられなくて。……俺に、話してくれる?」
優しく掛けられた言葉に益々瞳を潤ませるうさこだが、コクリと小さく頷くと重い口を開く。
「私にはつーくんが初めての恋人なんです」
うん…と優しく頷く翼だが、うさこの口から語られる内容が想像出来ず不安が隠し切れない。
「変態と罵られてもいいような始まりなのに、つーくんは私を普通の女の子と変わらない扱いをしてくれて……不満なんてない。申し訳ないくらいです」
じゃあ何を悩むのか聞き掛けた翼だが、涙の揺れるうさこの瞳を見て聞き役に徹しようと口を噤んだ。
「でもダメなんです!」
「え?」
ドクン…
”ダメ” という言葉が、翼の心臓を悲痛に鳴かせる。
「普通の女の子の、普通の恋人の、普通の恋愛じゃダメなの」
「うさこ……」
「私は!もっともっともっともーっと!つーくんコレクションを増やしたいんです!」
ふ…と顔を曇らせ、俯くうさこ。
携帯を持つその手はだらりと下げられる。
「どうかした?」
暗い顔をすることなどほとんどないうさこの急激な変化に、翼は少し慌てた様子でその哀しげな顔を覗き込んだ。
「……悩んでいるんです……」
うさこの口から出たとは思えない言葉に、翼は目を大きく見開く。
「悩んでるって……どんなことで? 俺に話せること?」
コクコクと頷いたうさこに少しホッとして、
「場所を変えようか」
すっかり頭を垂れてしまったうさこを優しく促しながら、2人はアパートへと戻った。
うさこの神妙な表情に、翼の心が落ち着かない。
うさこの小さな口から時折吐き出されるため息に、翼の心が掻き乱される。
いつも賑やかなうさこのおかげで明るい部屋の中が、今は静かで重苦しい。
「うさ」
意を決してその名を呼べば、
「つーくん…」
顔を上げたうさこの瞳があっという間に潤んでいく。
「うさこ。ごめん、うさが何を悩んでいるのか察してあげられなくて。……俺に、話してくれる?」
優しく掛けられた言葉に益々瞳を潤ませるうさこだが、コクリと小さく頷くと重い口を開く。
「私にはつーくんが初めての恋人なんです」
うん…と優しく頷く翼だが、うさこの口から語られる内容が想像出来ず不安が隠し切れない。
「変態と罵られてもいいような始まりなのに、つーくんは私を普通の女の子と変わらない扱いをしてくれて……不満なんてない。申し訳ないくらいです」
じゃあ何を悩むのか聞き掛けた翼だが、涙の揺れるうさこの瞳を見て聞き役に徹しようと口を噤んだ。
「でもダメなんです!」
「え?」
ドクン…
”ダメ” という言葉が、翼の心臓を悲痛に鳴かせる。
「普通の女の子の、普通の恋人の、普通の恋愛じゃダメなの」
「うさこ……」
「私は!もっともっともっともーっと!つーくんコレクションを増やしたいんです!」

