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それでも大好きなんだーっ!
第3章 深雪ちゃん(*≧艸≦)
『うさ、デートしよ』

聞こえてきたのは、翼の弾む声。


(デート!デートといえば遊園地!
空へと昇る観覧車のガラス張りの密室。
満員の観覧車は他のゴンドラにもカップルが乗っていて、キスの嵐。
ファミリーの乗るゴンドラでは、小さな子供がこちらに手を振ったりして…
ああ、地上にはたくさんの人。
あちらこちらからの視線を感じて…
誰かに見られているかもしれない中でのエッチ♡ 
最高のシチュエーション!)

妄想の中で一人悶えるうさこ。


『うさ?』

翼の声に我に返り、

「行きます!行きます!誰とですか⁉︎ 」

電話口だというのに翼に詰め寄る勢いで食い付くうさこ。

そんなうさこをクスクスと笑い、

『デートだよ?うさこと俺の2人きり』

翼が嬉しそうに告げる。


「え⁉︎ つーくんと2人きり⁉︎ 」

思わず叫んだうさこ。

目の前に座るもあから、睨むような視線を受け、携帯の口元を両手で囲い小声で続けた。


 「そ、それは、電車の中で手当たり次第…だとか、ノーパンなつーくんが女子で混み合う店内を歩くとか…の動画をうさこカメラが追うという…」

『それ、俺、捕まるよね?』

楽しそうに笑う翼に、変態うさこの胸がようやく乙女チックに高鳴り出す。


「デート?つーくんと…普通の……デート?」

『そ。今日は午後も講義あるからさ、4時に駅前で待ち合わせよ?』

「は!ははっ、はいぃぃっっ‼︎ 」

ガタッと椅子を倒しながら、勢い良く立ち上がるうさこ。

その様子が見えているかのように、電話の向こうでクスリと笑った翼。

最後に一言、

うさこの身体を痺れさせるかのような甘い声で、

『もちろん ”泊まり” でね』

と囁いた。



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