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第2章 2

「あっあっあっ……あっ……」

可能な限り速度を上げた舌は融通の効かない気持ち良さをくれる。
包皮も捲れ、敏感部は無遠慮に舐め責められた。

自分から速くしてと言った手前、ゆっくりにしてと言えば困惑させてしまう。

何事にも自分が我慢し、流されてしまうあやみはそのまましばらく堪えていた。
しかしそれにも限界がある。

「も、もういいからっ……挿れて……？」
「っ……はい……」

荏原の緊張具合を見れば彼が童貞であることは疑いの余地がなかった。

「でも……そのっ……」

彼の狼狽えが何を意味するのかは、言わずとも分かった。
コンドームがないのだ。
もちろんあやみもそんな『万が一』など予期するはずもなく、準備はない。