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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第3章 3
若さが、美しく見えた。
本来美しいのは女性でなくてはならないのに、どこか惨めに気後れしてしまう。
だから女性は年上を好きになりやすい傾向があるのではないか?
あやみは本気でそんなことを考えながら朝の身支度をしていた。

出社すると思わず最初にソファーに目が行ってしまう。
もちろん昨夜の情交の気配など微塵もないが、それでも心拍数が上がってしまう。
さりげなくを装い、まずはソファーを軽く拭く掃除から始めてしまうのは仕方ないことであった。

「おはようございます」

掃除をしていると背後から荏原に声をかけられる。

「おはようございます」

軽く睨んで返すと荏原は何を勘違いしたのか、共犯者めいた笑みを浮かべてから席につく。
彼の性格から考えれば「すいません」という言葉が返ってくると思っていただけに、そのリアクションは大きな前進と言えた。

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