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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第3章 3
「なに?」

あやみの髪を指で掬い、耳の後ろにかけてやりながら問い掛ける。
美しいものを扱うような仕草に、つい自分が上等な何かになったような錯覚を覚えてしまう。

『流されちゃ駄目っ!!』

慌てて心を引き締め直し貝塚の目を見詰める。

「こないだ、その……えっちの相性を見てから……付き合うって言いましたよね」
「そうだね。言ったよ?」
「で、ど、どうだったんですか、その結果はっ……」

合格発表を訊く彼女は目も指も震えていた。

「え? 訊くの、それ?」

貝塚はからかったように笑う。
そのいい加減な態度にあやみは一瞬で苛立つ。

「相性よくない相手に誘われてやって来るほど俺は適当な男じゃないけど?」

苛立ちは瞬時に動悸へと変わる。
けれどここで満足してはいけない。
あやみは更に欲深く一歩進む。

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