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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第3章 3
同じくらいの年代の男性でも、既婚者などは特に服装に無頓着な者が多い。
それに比べ彼はお洒落にも手を抜いていなかった。
それも無理して若づくりなどせず、年相応で上品な洗礼されたファッションというのが好感が持てる。
単純なあやみはそれだけで既に少し心をぐらつかせ、先日の最低発言への怒りも弱まってしまう。


逢っていきなり問い詰めるような話をする気迫でやって来たあやみだったが、貝塚の自然な会話の切り出しや態度でつい言いそびれてしまう。
相変わらず流されやすい性格の彼女はいつの間にか相手のペースに嵌まり、アルコールを交えた夕食のあとはいつの間にやらラブホテルのソファーに座らされていた。

「ちょっ……ちょっと待って!!」

唇を近付けてきた貝塚の胸を押し、距離を保つ。
雰囲気を壊すような彼女の行動にも彼は気分を害した様子すら見せない。


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