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sunset~君の光になりたい
第4章 粟立つ気持ち

「ねえ里沙、私、どこか変じゃない?」

 店内の従業員控室で、千波が姿見で自分の全身を上から下までチェックしている。

「何回聞けばわかるのよ。大丈夫だって!」

 里沙は苦笑いしながら、手鏡を手に口紅を引き直す。

今日は、店で、ロックバンド

『thunder』の新曲リリースキャンペーンのインストアライブが開催される。
 会場の準備は整い、整理券を持ったお客様達も、thunderが現れるのを今か今かと待っている。
 そろそろ、バンドが到着する時間だ。
 里沙は、まだ鏡の前にへばりついている千波に声をかけた。

「ほら、行くよ!」
「待って……」

 「心配しなくても千波は今日も美人だって!」

 千波は、目立つほどの美少女というのではないが可愛らしい女の子だ。
 真っすぐでサラサラの黒髪に陶器のような肌。
 里沙が見ても可愛いと思うし、羨ましくも思う。



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