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sunset~君の光になりたい
第14章 過去を知る男

「里沙!」

 里沙は突然立ち止まり笑顔で千波を見る。その表情は作り物のようだった。

「あー宮本ね、何を言ってんのかしらね!
 あの頃あんたを虐めてたのは、気になってたかららしいけどさあ、未だにそうなんやないの?ワケワカメな事言って、気をを引きたいんよ!……あー!男って阿呆だわねえ!……
 でもでも、OVEREARTHのタケヒコ様は別!……ううん……むしろタケヒコ様なら……阿呆でも許せるかもっ!ああ、ライブ待ち遠しい!
 手紙書かなくちゃ!心を込めて、書道で書を 贈るわよっ!
 何の言葉を書こうかしら……やっぱり
 『愛』?
 ……きゃ――――ああ!」

 身振り手振りを交えて殊更大袈裟に話す里沙を見て、千波は確信した。

(――里沙は必死にごまかしている。
 何か隠している。
 私が知らない、あるいは忘れている何かを……)



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