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sunset~君の光になりたい
第15章 恋の駆け引き?
大森ファンのペコは目を潤ませ、いや、潤ませるどころかマジ泣きしていた。
眼鏡を取ってはタオルで涙や鼻水を拭って悶絶している。
「うぐ……ひっん……ひっく……なんて……美しいの……こんな間近で……大森さんの美声をぎげるなんでっ……ひっ……苦節十年……ひっ……店長やっててよがっだ……うう」
ペコの頭の中は、ライブ後の段取りなどすっ飛んでいるに違いない。
「ぐじゅぐじゅ泣いている母さんは放っておいて、サイン会の支度をサクサクしちゃおう!」
里沙は千波の腕をつつき小声で言った。