この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
情画
第7章 曙
『誕生』
二人が達する瞬間だと明らかなのだが、やはりこれも意味がわからない。


ただ、ほんの一瞬を逃さず捉え、美しく切り出す沙絵さんの腕にうっとりと魅せられていた。

先生に描かれた時と同じ、被写体は自分なのに、一つの絵として完成したものを美しいと思うのだ。

シャッターを切るだけなどと侮れない才能を感じた。

『追悼』
二人が果てて眠りに落ちる姿。

きっとこの写真のあと、
『引っぺがされた』のだろう。

結局、『標的』以外のタイトルの意味はわからなかった。

逆に『標的』の意味も思っているのと違うのかもしれない。


ワタシは先生の絵のカーテンを開けた。

紙も絵の具も特殊なものなんだろうか…

色褪せずあの時を封じ込めたようにワタシがそこにいる。
悲しいことに絵よりもワタシのほうが色褪せている。八年前の自分はこんなにも綺麗だったのだろうか。

置き去りにされた記憶、心、想いがすべて詰まっていた。


「いずみさん、シャワー浴び損ねるわよ。」

沙絵さんに呼ばれるまで、絵に取り込まれていた。

「沙絵さん、タイトルの意味は…」

「今日は感想は訊かない約束なの。」

「質問もですか?」

「そうよ。」

/710ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ