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マスケッティア・オブリージュ ~凌辱の四美銃士~
第4章 カーラ=ボニファス
プレッシャーがぐんぐんと強まり、男達の顔が乳房の中に沈み込んでゆく。
ずぶずぶずぶ……
「ぶもっふもももっ」
「んごっ! ふががががっ!」
遂にはその体から力が抜け、二人ともクタリと地面に崩れ落ちてしまった。
「あっいけね! やっちまった……」
失神させては何も聞き出せない。しかしカーラに反省の色はなかった。
「……まあいいか」
いたって平静。もとより男達への尋問も、考えなしに思った事を口にしただけだった。その場のノリで次の行動を決めるタイプなのだ。
だが、行き当たりばったりでありながらも事態を次々と打開してしまうのがカーラの真骨頂だった。
カーラは背に掛けていたマスケットを手に取ると、その筒先を両手で握りしめ、傍らの投石機に向かって振りかぶった。
カーラのマスケットはアッシュと呼ばれている。しかしそれは特注品でもなんでもない。そして仮に壊れて新しいマスケットに交換されても、或いは仲間のマスケットを借りたとしても、それがカーラの手の中にある限りアッシュと呼ばれ続けるだろう。
「……オラアッ!」
グシャアッ!
勢いよく振り下ろされた一撃で、運び手を失った投石機の発射台はバラバラに叩き壊されてしまった。
彼女のマスケットは射撃よりも、このようにして使われることの方が多かった。というより仲間の誰一人、カーラが銃を撃っている所など見たことがない。
だから彼女の手にするマスケットはアッシュ――〝斧″と呼ばれるのだ。
ひと仕事を終えたちょうどその時、カーラの足元がふっと翳った。
「……ん?」
仰ぎ見るカーラの頭の遥か上の空中を、巨大な翼を広げた影が編隊を組んで滑空してゆく。太陽を背負って逆光となっているため一体何なのか一瞬わからなかった。
(鷲……?)
いや、いくらなんでも大きすぎる。
広場の先のピエル・ド=ダンバジャン邸の壁の向こうへと、吸い込まれるように次々と姿を消してゆくその影を目で追うカーラの顔がほころぶ。
「なんだ、なんだぁ? よくよく面白いことになってきやがったぜ!」
そして群衆をグイグイと掻き分け押し分けながら、自分もまた広場の方へと向かった。
「今日は良い日だ!」
ずぶずぶずぶ……
「ぶもっふもももっ」
「んごっ! ふががががっ!」
遂にはその体から力が抜け、二人ともクタリと地面に崩れ落ちてしまった。
「あっいけね! やっちまった……」
失神させては何も聞き出せない。しかしカーラに反省の色はなかった。
「……まあいいか」
いたって平静。もとより男達への尋問も、考えなしに思った事を口にしただけだった。その場のノリで次の行動を決めるタイプなのだ。
だが、行き当たりばったりでありながらも事態を次々と打開してしまうのがカーラの真骨頂だった。
カーラは背に掛けていたマスケットを手に取ると、その筒先を両手で握りしめ、傍らの投石機に向かって振りかぶった。
カーラのマスケットはアッシュと呼ばれている。しかしそれは特注品でもなんでもない。そして仮に壊れて新しいマスケットに交換されても、或いは仲間のマスケットを借りたとしても、それがカーラの手の中にある限りアッシュと呼ばれ続けるだろう。
「……オラアッ!」
グシャアッ!
勢いよく振り下ろされた一撃で、運び手を失った投石機の発射台はバラバラに叩き壊されてしまった。
彼女のマスケットは射撃よりも、このようにして使われることの方が多かった。というより仲間の誰一人、カーラが銃を撃っている所など見たことがない。
だから彼女の手にするマスケットはアッシュ――〝斧″と呼ばれるのだ。
ひと仕事を終えたちょうどその時、カーラの足元がふっと翳った。
「……ん?」
仰ぎ見るカーラの頭の遥か上の空中を、巨大な翼を広げた影が編隊を組んで滑空してゆく。太陽を背負って逆光となっているため一体何なのか一瞬わからなかった。
(鷲……?)
いや、いくらなんでも大きすぎる。
広場の先のピエル・ド=ダンバジャン邸の壁の向こうへと、吸い込まれるように次々と姿を消してゆくその影を目で追うカーラの顔がほころぶ。
「なんだ、なんだぁ? よくよく面白いことになってきやがったぜ!」
そして群衆をグイグイと掻き分け押し分けながら、自分もまた広場の方へと向かった。
「今日は良い日だ!」