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春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第9章 その時が来るまで
「……っ ん、ユ、ユキ待っ……」
強く舌を吸って、軽く唇を噛んでから離すと
力を緩めた腕から、春ちゃんの体がストンと床に落ちた。
「い、い、いき……っ」
「いき?」
「いきなり、こ、こんなことしないで……っ///」
ぷしゅ~っと頭から湯気が噴き出るかの勢いで
俺から少しずつ春ちゃんが後ずさりする。
マジでなんなの。
全然分かってないだろ?
男っていうのは、逃げれば逃げる程追いかけたくなるんだよ。
「もう1回させて?」
「~~ダメ!」
「ケチ」
「だ、誰かに見られたらどうするの!?
ただでさえ噂が流れちゃってるのに……っ」
「いいじゃん、見られたって」
……26にもなって、男を知らなすぎ。
俺が居ない所でも、そんな小動物みたいな動きしてるんだよな?
ちゃんと俺のモノだって、どうやったら周りに知らしめられるんだろう。
って俺、必死すぎ。