この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第12章 春の嵐

「すごいねー風。
吹き飛ばされそうな勢いだな」


今日は、4月最後の週末。

お昼過ぎのこの時間、ニット1枚で出歩けるくらい暖かいけど

天気予報で注意報が出ているだけあって、強風が吹き荒れている。


「行こ、春ちゃん」

「………!」

「……あ」


歩き出そうとしたユキと私の

止まったタイミングが一緒だった。

……差し出されたユキの左手に、重ねようとした私の右手。


「……はは、癖って怖いね」

「………っ」


……ダメって言ってるのに、ユキはいつもくっついて歩こうとするから

その根気に負けて、水族館ではずっと手を繋いでいたんだ。


……私、何考えてるんだろう。


振り返る女の子達に、勝手に嫉妬したり

当たり前のように、触れようとしたり

そんな恋人みたいな……資格なんてないのに……


「少し、歩くから。
俺を風避けにして、付いてきてね」


切なく微笑んで、ユキはパーカーのポケットへと手を戻した。


/438ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ