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春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第3章 8年めの片思い
「………!!///」
「やべ、俺も呼んじまった」
放心して固まる私を残して、遼くんはポーカーフェイスのまま
他の社員に挨拶しながら、企画部の奥の席へと去っていった。
「………っ」
や、やばいやばい……!
ハートのド真ん中に直撃……!///
社内で名前を呼ばれるのはかなり久しぶりだから、心臓が破裂してしまいそうだ。
「加賀谷さんってやっぱり面白いよね~」
私と遼くんの遣り取りを見ていた、前の席の同僚が
笑いながら話しかけてきた。
「ドS口調で説教したくせに、必ずあ~やって自らオチを作るんだから」
「………」
「うちは自由な社風なんだから、何でもいいじゃんね。
今でも、社外では学生時代と同じ呼び方してるんでしょ?」
その質問にコクンと頷くと、同僚は二カッと白い歯をみせた。
「同じ大学の先輩後輩だもんね♪
仲良しっていいなぁ♡」