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春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第22章 いい女、いい男、もっといい男
.。.:* side 遼 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*
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『遼、私ね。
昔からずっとブラコンなの』
『……は?』
『歳が離れてるのもあって、弟が可愛くて仕方ないのよ』
『あぁ……だろうな。
あいつの姉になったら、誰だってそう思うだろ』
『雪斗には、誰よりも幸せになってほしいわ。
ずっと笑顔でいてほしい』
『俺も同じだよ』
『ダメよ、私が1番なの。
雪斗の幸せを願ってるのは、私が1番!』
『……そこ、競うとこか?』
緩やかな丘の上、満点の星空を眺めながらそう突っ込むと
隣りに並んで寝転ぶ桜がクスクスと笑った。
『遼にもいるでしょう?
幸せになってほしいと、誰よりも強く願う大切な人』
『……それって、血が繋がってなくても有り?』
『当たり前でしょ』
またひとつ、輝く星が流れて消える。
桜は俺の手を握って、優しい声で続けた。
『男でも女でも、年上でも年下でも……関係を超えて
誰にでも、必ずいると思うわ』
『………』
『ずっと笑っていてくれますようにって……』
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