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春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第6章 先輩と後輩
き、来た……!
ドキンと心臓が高鳴って、背中を伸ばして遼くんを見ると
私の姿を見つけた遼くんが、右手を挙げた。
「…………///」
どうしよう、今夜は本当に最高だ。
皆が出迎える中、遼くんが私の方に向かってくる。
嬉しすぎて、この場で飛び跳ねたいくらいドキドキする。
………この時の私は
自分自身でも、周りから見ても分かるくらい
尋常じゃないほど舞い上がっていた。
日中ずっとモヤモヤしていた、ユキの存在もすっかり吹き飛んでいたし
………何よりも
現実を忘れていたんだ。
「おぉ、加賀谷!」
あと数メートルという所で
赤い顔をした部長が、遼くんに声をかけた。
「愛妻家のお前が珍しいな。
奥さん、家に待たせていいのか~?」