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春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第7章 眠れない夜に、温もりを
「…………」
目を瞑る前は、誰もいなかったから
一瞬
何が起きたのか分からなかった。
そして
突如目の前に現れた、その人は
すっぽりとフードをかぶっているから
「綺麗なお姉さん」
「…………!!」
「こんな所に、1人でいたら危ないよ」
………その心地良い声が、聞こえてくるまで
彼がユキだって認識するのに、時間がかかった。
「……ユ、キ……?」
放心したまま、彼の名を呼ぶと
フードを取ったふわふわの金髪が、街灯の光に照らされた。
「ど、どうして……ここにユキが……」
「春ちゃんこそ、座ったまま何してるの?」
「な、何って……」