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BLACK WOLF~crime~
第8章 雨ノ夜




ザァー…




ここに閉じ込められて丸1日。

この部屋は、会社の寮だったのか、御手洗いは完備されているので催した時もそんなに困らなかったが…。

一応水洗トイレで水も流れてるみたいだから、水道は通ってるみたい。



今日は朝から雨が降ってるみたい。

窓から雨の音が聞こえてるし、朝のはずなのに何だか薄暗い。


ただでさえ不安で仕方ないのに、雨の日って気持ちが滅入る。


「やな天気だね、ハルちゃん…」

窓から外を眺めながらベッドに寝転ぶハルちゃんに話しかけた。

大怪我をしてるハルちゃんを床に座らせるわけにはいかない。


「………あぁ」

「ハルちゃん…?」


…気のせいか、ハルちゃんの声に元気がない。

気だるそうな、辛そうな。

その声に思わず振り返りベッドに寝転ぶハルちゃんを見てみると


「はぁ、はぁ…」

「ハルちゃん?どうしたの…?」


苦しそうに荒い息を繰り返すハルちゃん。

その顔は、真っ赤な顔色に額に汗が滲んでる。

一目見ただけで体調が良くないんだとわかった。


そっと額に自分の掌を当ててみると…


「凄い熱…」


昨日より遥かに体温が上がってる。

高熱が出てるんだ…。

無理もない…、こんな大怪我を負ってるし今日は少し肌寒い。

布団や毛布みたいな防寒具も与えられてないのだから。

「……ハルちゃん」

このままじゃ、ハルちゃんが…っ。


「待ってて!」


いい考えがあるわけじゃない。

でも、このまま何もしないよりはマシだ。

私は慌ててドアの方へと走り出した。

鍵がかかってるのは承知の上だが、とにかく誰か呼ばなきゃ。






ガチャガチャ…

ドンッ、ドンッ、ドンッ、!




「誰かーっ!誰かいませんかっ!?」

ドアノブを数回回したがやっぱり開かない。

仕方なく握り拳で必死にドアを叩いた。

こんな廃墟に誰かがいるわけもないが、それでも…






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