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BLACK WOLF~crime~
第8章 雨ノ夜
私の手から手枷が外れ、カシャンッと床に落ちる。
…このまま桜木さんを押し退けて逃げることも出来る。
今、桜木さんの後ろの出入口は開きっぱしだし。
でも、怪我をしてるハルちゃんを置いては逃げれないし
仮に上手く逃げ出せて助けを呼べても、その間にハルちゃんが酷いことをされるかも知れない。
「さっさと手当てしてやれ」
そう言い残し桜木さんは部屋から出て行ってしまった。
ドアに再び鍵がかけられる。
「ハルちゃん、もう大丈夫だよ」
大きな袋の中を確認すると、中には
消毒薬、ウェットティッシュ、ガーゼ、包帯、鋏、風邪薬、水、ペットボトルのスポーツ飲料が数本…、いろんなものが入っていた。
これなら何とかなる。
袋を持ってハルちゃんのそばに駆け寄り、とにかく見よう見真似で応急処置を施した。
「ハルちゃん、ズボン切るよ…」
傷口の少し上辺りの生地に鋏を入れてジャキジャキと生地を切っていく。
露になった傷跡は、血が固まって少し化膿してるように見受けられた。
こんなんじゃ痛くて当然だよ。
とにかく、まずは汚れを洗い落とさなきゃ…。
「ハルちゃん、痛いだろうけど我慢してね…」
「くっ、頑張ってみるわ…」
まずは水。
水をゆっくりと傷口にかけてティッシュで回りの血や汚れを洗い流していく。
次に消毒薬で傷口の除菌。
「あ、ぐっ」
余程傷に染みるのかハルちゃんの口から小さな呻き声が漏れる。
こんな傷じゃ無理もない。
これ以上化膿してバイ菌が入らないように、入念に消毒をしガーゼをあてがい包帯を巻いた。
「舞、お前さっき…、何で逃げなかった?ドアは開いてたんだから…、上手くすれば逃げ出せたのに…」
…このまま桜木さんを押し退けて逃げることも出来る。
今、桜木さんの後ろの出入口は開きっぱしだし。
でも、怪我をしてるハルちゃんを置いては逃げれないし
仮に上手く逃げ出せて助けを呼べても、その間にハルちゃんが酷いことをされるかも知れない。
「さっさと手当てしてやれ」
そう言い残し桜木さんは部屋から出て行ってしまった。
ドアに再び鍵がかけられる。
「ハルちゃん、もう大丈夫だよ」
大きな袋の中を確認すると、中には
消毒薬、ウェットティッシュ、ガーゼ、包帯、鋏、風邪薬、水、ペットボトルのスポーツ飲料が数本…、いろんなものが入っていた。
これなら何とかなる。
袋を持ってハルちゃんのそばに駆け寄り、とにかく見よう見真似で応急処置を施した。
「ハルちゃん、ズボン切るよ…」
傷口の少し上辺りの生地に鋏を入れてジャキジャキと生地を切っていく。
露になった傷跡は、血が固まって少し化膿してるように見受けられた。
こんなんじゃ痛くて当然だよ。
とにかく、まずは汚れを洗い落とさなきゃ…。
「ハルちゃん、痛いだろうけど我慢してね…」
「くっ、頑張ってみるわ…」
まずは水。
水をゆっくりと傷口にかけてティッシュで回りの血や汚れを洗い流していく。
次に消毒薬で傷口の除菌。
「あ、ぐっ」
余程傷に染みるのかハルちゃんの口から小さな呻き声が漏れる。
こんな傷じゃ無理もない。
これ以上化膿してバイ菌が入らないように、入念に消毒をしガーゼをあてがい包帯を巻いた。
「舞、お前さっき…、何で逃げなかった?ドアは開いてたんだから…、上手くすれば逃げ出せたのに…」