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BLACK WOLF~crime~
第8章 雨ノ夜
ハルちゃん、さっきのやり取りを見てたんだ。
「ハルちゃんを残して行けないよ」
「バカ。俺の事なんかいいから逃げればよかったのに…」
「…そんな事、出来るわけないじゃん」
私のせいでこうなったのに、ハルちゃんを置いては逃げれない。
いつもいつも私を助けてくれたハルちゃん。
今度は私が助ける番だ。
…そう思いながら今まで全然助けてこれなかったんだもん。
だから、今ハルちゃんを助けないでいつ助けるって言うのよ…。
とりあえず傷の手当ては出来た。
素人が施した処置だからこれで何日保つかわからないが何もしないよりはマシだ。
解熱剤を飲み、水分補給も済まし、桜木さんが持ってきてくれた毛布にくるまりハルちゃんは眠ってる。
薬が効いたみたいでよかった。
ザァー…
窓から見える景色は未だに雨模様。
気温も低くて肌寒い。
今、何時だろう。
私達、いつまでここにこうしてるのかな…?
このままどうなるのかな…?
もう2度と、黒埼さんには会えないのかな…?
ベッドにもたれ、窓から見える曇り空を眺めてるが嫌な考えしか浮かばない。
この薄暗い部屋がそう思わせてるのだろう。
このままここで殺されてしまうのじゃないか、と━━━━
…それにしても、この部屋は本当に寒い。
ブルッと寒気を感じ身を小さくするように体を丸めると
「舞…」
「あ…、起きてたの…?」
ベッドに寝転んでいたハルちゃんが私に話しかけて来た。
ふっと振り返るとハルちゃんの瞳は開いてて、私の方を見つめていた。
「ハルちゃんを残して行けないよ」
「バカ。俺の事なんかいいから逃げればよかったのに…」
「…そんな事、出来るわけないじゃん」
私のせいでこうなったのに、ハルちゃんを置いては逃げれない。
いつもいつも私を助けてくれたハルちゃん。
今度は私が助ける番だ。
…そう思いながら今まで全然助けてこれなかったんだもん。
だから、今ハルちゃんを助けないでいつ助けるって言うのよ…。
とりあえず傷の手当ては出来た。
素人が施した処置だからこれで何日保つかわからないが何もしないよりはマシだ。
解熱剤を飲み、水分補給も済まし、桜木さんが持ってきてくれた毛布にくるまりハルちゃんは眠ってる。
薬が効いたみたいでよかった。
ザァー…
窓から見える景色は未だに雨模様。
気温も低くて肌寒い。
今、何時だろう。
私達、いつまでここにこうしてるのかな…?
このままどうなるのかな…?
もう2度と、黒埼さんには会えないのかな…?
ベッドにもたれ、窓から見える曇り空を眺めてるが嫌な考えしか浮かばない。
この薄暗い部屋がそう思わせてるのだろう。
このままここで殺されてしまうのじゃないか、と━━━━
…それにしても、この部屋は本当に寒い。
ブルッと寒気を感じ身を小さくするように体を丸めると
「舞…」
「あ…、起きてたの…?」
ベッドに寝転んでいたハルちゃんが私に話しかけて来た。
ふっと振り返るとハルちゃんの瞳は開いてて、私の方を見つめていた。