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BLACK WOLF~crime~
第8章 雨ノ夜
「寒いだろ?使え」
そう言って自分が被っている毛布を私に渡そうとして来るが…
「ダメだよ、ハルちゃんっ!」
ハルちゃんの方が重症なのに、こんな時にまで私に気なんて使わないでよ…。
「震えてんじゃん。それにお前、ずっと地面に座ってるし」
「大丈夫だから!」
ハルちゃんは昔からこんな人だ。
自分のことよりまず他人を気使ってばかり。
自分はこんなに重症なのに…。
「俺ももう大丈夫。熱も下がったみたいだし足の痛みも和らいだしちゃんと動いてるし」
そう言えば、寝返りを打つたびにハルちゃんの足はもぞもぞ動いてたし。
血は止まったみたいだ。
…でも、油断は出来ない。
こんな雑菌だらけの部屋じゃ悪化するかも知れないし、雨の外気に晒されて風邪だっていつまた再発するか。
でも、ハルちゃんは私が寒がってると心配してくれてる…。
「だったら、半分こにしよっ!」
「えっ!?」
ハルちゃんが寝転んでいるベッドによじ登った。
幸いにもこのベッドの広さはセミダブルだし、何とか2人横になれるスペースはある。
「いや、ちょっ…おいっ!」
ハルちゃんは慌ててベッドから出て行こうとするが、そんな足で動き回ったら傷口が開いてしまう。
ハルちゃんの腕をがっしりと掴み強引にベッドの中に止まらせた。
「バカッ…、離せっ!お前、何やってんだっ!俺は地面で寝るからお前がベッドを…」
「大丈夫っ!風邪は人に移せば治るらしいし、私は人より治癒力は高い方だからっ!」
ハルちゃんは私に風邪を移さないようにとか、イビキや寝相の事を心配してくれてるんだろう。
そう言って自分が被っている毛布を私に渡そうとして来るが…
「ダメだよ、ハルちゃんっ!」
ハルちゃんの方が重症なのに、こんな時にまで私に気なんて使わないでよ…。
「震えてんじゃん。それにお前、ずっと地面に座ってるし」
「大丈夫だから!」
ハルちゃんは昔からこんな人だ。
自分のことよりまず他人を気使ってばかり。
自分はこんなに重症なのに…。
「俺ももう大丈夫。熱も下がったみたいだし足の痛みも和らいだしちゃんと動いてるし」
そう言えば、寝返りを打つたびにハルちゃんの足はもぞもぞ動いてたし。
血は止まったみたいだ。
…でも、油断は出来ない。
こんな雑菌だらけの部屋じゃ悪化するかも知れないし、雨の外気に晒されて風邪だっていつまた再発するか。
でも、ハルちゃんは私が寒がってると心配してくれてる…。
「だったら、半分こにしよっ!」
「えっ!?」
ハルちゃんが寝転んでいるベッドによじ登った。
幸いにもこのベッドの広さはセミダブルだし、何とか2人横になれるスペースはある。
「いや、ちょっ…おいっ!」
ハルちゃんは慌ててベッドから出て行こうとするが、そんな足で動き回ったら傷口が開いてしまう。
ハルちゃんの腕をがっしりと掴み強引にベッドの中に止まらせた。
「バカッ…、離せっ!お前、何やってんだっ!俺は地面で寝るからお前がベッドを…」
「大丈夫っ!風邪は人に移せば治るらしいし、私は人より治癒力は高い方だからっ!」
ハルちゃんは私に風邪を移さないようにとか、イビキや寝相の事を心配してくれてるんだろう。