この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
BLACK WOLF~crime~
第1章 籠ノ鳥
あなたに捕まり、繋がれて、愛されて━━━━━。
「は…あぁっ」
ベッドの上で交じり合う吐息と肌。
どちらのものかすら最早わからないぐらいに絡み合った粘膜。
「あぁぁっ!イクッ…あぁんっ!」
体が小さな痙攣を起こし黒埼さんの背中に爪を立ててしまった。
指先に感じる鈍い感触。
でも━━━━━━━━
「舞…、まだだ…」
「ひぅっ!だ、めぇっ!だめぇぇぇぇっ!」
しがみつくように黒埼さんの背中に爪を立てて抵抗した。
既に絶頂を迎えた私の体などお構いなしに私の足の隙間に割って入ってくる。
黒埼さんはまだ…、みたい。
「やっ、あっ!も、許してぇっ!あぁぁ…」
「はっ…んっ━━━━━━━!」
半年前のあの日、空港で黒埼さんを引き止め、気持ちが通じ合った日から私達は所謂"恋人"と言うものになってるみたいだ。
こーやって黒埼さんの家にお邪魔して、一緒に食事して、ベッドで肌を重ねあって
私と黒埼さんの関係は恋人━━━━━━
「と、悪ぃ。急ぎの仕事が入った。お前はここで好きにしてろ」
「く、黒埼さ…っ!」
とは、言い難いものだ。
私の体を貪るだけ貪ったくせに、ベッドでぐったりする私を置いて自分はさっさと衣類を整えて早々に部屋を出て行ってしまった。
そう。
恋人になったにも関わらず私と黒埼さんの関係は前とあまり変わってない。
デートと言えば専ら黒埼さんの自宅で、こーして肌を重ねるだけの日々が続いている。