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BLACK WOLF~crime~
第1章 籠ノ鳥
「…はぁ、お風呂でも入ろうかな?」
まだ余韻が残る腰を起き上がらせて衣類を身に纏いベッドを降りた。
黒埼さんと恋人になって半年、外でデートしたことがないのだ。
普通の恋人がやってるみたいな映画に行ったり、外食したりと、そんな在り来たりなデートが出来ないでいる。
そりゃ、黒埼さんほどの人が私みたいな一般人と一緒にいるってだけでもスキャンダルだし、元々多忙な人だとはわかってるけど、それでもたまに聞きたくなる。
「私はあなたの彼女なんですか?」と。
階段を降りて、黒埼さんの家のお風呂場に向かった。
相変わらず大きな邸だ。
黒埼さんは結局L.A行きをキャンセルして、元のこの邸に住んでいる。
山奥にあって、自然がいっぱいで、私の実家を思い出させるようなこの邸に。
そんな大きな黒埼邸に短期間とは言え監禁されてただけにこの邸の勝手はわかってる。
邸いっぱいに充満するバラの香りも以前と一緒だ。
それに━━━━━
「お嬢様、どちらに?」
「あ、汗かいたからお風呂に…」
「でしたら、すぐにお着替えをお持ちいたします」
黒埼さんがL.A行きをキャンセルしたからかハウスキーパーの酒井さんもこの邸に戻って来てくれたし。
…でも、この酒井さんはどこまで知ってるんだろう?
私と黒埼さんの事、普通の恋人だと思ってるのだろうか?
私が今までどんなことをされて来たのかということも知ってるのだろうか?
恋人になった今でも黒埼さんは謎だらけだ。
これだけ外に連れて行ってもらえないんじゃ、変に勘ぐってしまう。
黒埼さんには別に恋人がいるんじゃないのかと…。
まだ余韻が残る腰を起き上がらせて衣類を身に纏いベッドを降りた。
黒埼さんと恋人になって半年、外でデートしたことがないのだ。
普通の恋人がやってるみたいな映画に行ったり、外食したりと、そんな在り来たりなデートが出来ないでいる。
そりゃ、黒埼さんほどの人が私みたいな一般人と一緒にいるってだけでもスキャンダルだし、元々多忙な人だとはわかってるけど、それでもたまに聞きたくなる。
「私はあなたの彼女なんですか?」と。
階段を降りて、黒埼さんの家のお風呂場に向かった。
相変わらず大きな邸だ。
黒埼さんは結局L.A行きをキャンセルして、元のこの邸に住んでいる。
山奥にあって、自然がいっぱいで、私の実家を思い出させるようなこの邸に。
そんな大きな黒埼邸に短期間とは言え監禁されてただけにこの邸の勝手はわかってる。
邸いっぱいに充満するバラの香りも以前と一緒だ。
それに━━━━━
「お嬢様、どちらに?」
「あ、汗かいたからお風呂に…」
「でしたら、すぐにお着替えをお持ちいたします」
黒埼さんがL.A行きをキャンセルしたからかハウスキーパーの酒井さんもこの邸に戻って来てくれたし。
…でも、この酒井さんはどこまで知ってるんだろう?
私と黒埼さんの事、普通の恋人だと思ってるのだろうか?
私が今までどんなことをされて来たのかということも知ってるのだろうか?
恋人になった今でも黒埼さんは謎だらけだ。
これだけ外に連れて行ってもらえないんじゃ、変に勘ぐってしまう。
黒埼さんには別に恋人がいるんじゃないのかと…。