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BLACK WOLF~crime~
第10章 最後ノ恋
不思議。

口喧嘩で煩く罵り合ってるのに、この光景に私、少し癒されてる。

どうして…?

いつもなら黒埼さんとハルちゃんが顔を合わせただけで"ヤバイ"って焦っちゃうのに…。



言いたいことを言い合って、お互い何の悪口も出なくなった。

息を切らしながら睨み合ってるだけ。

そして、この沈黙を破ったのは、黒埼さんの方からだった。




「で、本当の目的は?ここに何しに来た?」

黒埼さんの一言でハッと気づいた。



そう言えば、そうだよね。

ハルちゃんは黒埼さんを嫌ってる。

ハルちゃんが大怪我したのだって元を辿れば黒埼さんのせいだ。

そんなハルちゃんが黒埼さんのお見舞いに来るとは考えられないし。

…もしかして、一発ぶん殴ってやる、とか?


すると、ハルちゃんは目をキョロキョロと動かしながら何やらバツの悪そうな表情を浮かべている。



何だろう、ハルちゃん…。

何か言いたそうな感じだけど…。




「い、いや…、ひ、ひとこ…っ、…一言、礼を…っ」

「……は?礼?」



礼…?

礼って、お礼のこと…?

ハルちゃんが、黒埼さん、に…?

ハルちゃんの顔、何故か真っ赤に染まっている。

私も黒埼さんも固まってしまった。



「い、一応…、てめぇの口添えで会社はクビにならなかったし、あの場から助け出してくれた訳だし…、一言、礼を…」




黒埼さん、ハルちゃんの会社に口添えをしてくれたんだ。

監禁されてたとは言え、ハルちゃんがいない間、それなりの被害や損害は出たはずだ。

それを、ハルちゃんがクビにならないように私の時みたいに口添えを。


「…別に。金で済む事だ」

「……んだよ、人がせっかく礼を…」




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