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BLACK WOLF~crime~
第2章 森ノ蝶
鎖を巻かれたみたいに体が重い。

それでも、仕事には行かなくちゃ。

例えクビでもちゃんと職場に行って、話をして…。

でも、黒埼さんの事は言えないし、何て説明すればいいのか…。


体に鞭を打つように、布団から体を引き離し、引きずるようにずるずると洗面台へ向かった。

歯を磨き、顔を洗うために鏡を見てみると…

泣きすぎたせいか右目が腫れてる。

「……酷い顔」

昨日攻められ過ぎたせいか、布団にくるまりながら無意識のうちに泣いたせいか。

蛇口を捻り冷水を手に受けて顔を洗った。

…しっかりしなくちゃ、目を覚まさなくちゃ。



どんなに辛くても朝は来る。

朝が来れば生活のために働かなきゃいけない。

こんなことで凹んでる場合じゃない。

幸いにも接客業じゃないんだし、目が腫れてようが怪我をしてようが働いていれば嫌なことは忘れられる。

外に飛び出して日の光を浴びれば元気も出る。



顔を洗ってメイクをして、朝の身支度を整えながら昨日の言い訳を必死に考えた。






「はぁ…」

とは言ったものの、適当な言い訳が浮かばない。

早退ならまだしも仕事の途中でいなくなってしまったのだからどうにもこうにも言い訳が出来ない。

"気分が悪くなって道端で倒れて救急車で運ばれた"なんてすぐにバレるし

"身内に不幸があってすぐに駆け付けた"も、ダメだ。

そもそも職場で嘘をつくなんて恐くて出来ない、けど本当の事は言えそうにない。

溜め息を付いていると足取りまで重くなったように感じる。

あれこれ考えながら職場までの道を行くが頭の中は堂々巡り。










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