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BLACK WOLF~crime~
第3章 蜘蛛ノ糸
「黒埼さんは…、いくら何でも酷すぎます…っ」
「な、てめ…っ」
「ハ、ハルちゃんは私を心配して来てくれたんです…っ、なのに、部外者なんて酷い…。ハルちゃんは私の幼馴染みですよっ!」
…いくら黒埼さんでも、これ以上私の幼馴染みを悪く言われたくなかった。
私の事を心配してくれた。
私の悩みを笑いもせずに真剣に聞いてくれた。
私の将来の事についてもアドバイスをくれた。
黒埼さんは社長さんで忙しい人だって事はわかってるし私も無理を言うつもりはない。
なのに…、なのに…
「舞…、もういいから…」
黒埼さんに楯突く私をハルちゃんは宥めようとしてくれてるが、私の気持ちはおさまらない。
今日に限らず黒埼さんはいつもこう。
私の言い分なんて聞いてくれやしない。
「お前、俺よりそのガキの味方をする気か…?」
黒埼さんの声、明らかに怒り混じりの不機嫌な声だ。
けど、そんな脅しに屈してるようじゃダメだ。
このままじゃ私はずっと黒埼さんの言いなりだ。
彼女じゃなくて、ただの人形に逆戻りしてしまう。
「ハルちゃんは私の悩みを聞いてくれてただけですっ!ハルちゃんに謝って下さいっ!」
「…そのガキに頭を下げろって?」
「だって、ハルちゃんは何も悪いことはしてませんっ!悪いのは…っ、━━━━━━」
「…悪いのは?何だ?」
…悪いのは
私と付き合ってる事を職場にバラし、私に優しくしてくれたハルちゃんを愚弄した
…黒埼さん?
喉まで出かかった言葉をグッと飲み込んだ。
最後の…、トドメの一言がどうしても出て来なかった。
「……よく言った。その度胸に俺は惚れ込んだんだ」
「え…?」
「この黒埼 明に楯突ける女なんか早々いないからな」
「な、てめ…っ」
「ハ、ハルちゃんは私を心配して来てくれたんです…っ、なのに、部外者なんて酷い…。ハルちゃんは私の幼馴染みですよっ!」
…いくら黒埼さんでも、これ以上私の幼馴染みを悪く言われたくなかった。
私の事を心配してくれた。
私の悩みを笑いもせずに真剣に聞いてくれた。
私の将来の事についてもアドバイスをくれた。
黒埼さんは社長さんで忙しい人だって事はわかってるし私も無理を言うつもりはない。
なのに…、なのに…
「舞…、もういいから…」
黒埼さんに楯突く私をハルちゃんは宥めようとしてくれてるが、私の気持ちはおさまらない。
今日に限らず黒埼さんはいつもこう。
私の言い分なんて聞いてくれやしない。
「お前、俺よりそのガキの味方をする気か…?」
黒埼さんの声、明らかに怒り混じりの不機嫌な声だ。
けど、そんな脅しに屈してるようじゃダメだ。
このままじゃ私はずっと黒埼さんの言いなりだ。
彼女じゃなくて、ただの人形に逆戻りしてしまう。
「ハルちゃんは私の悩みを聞いてくれてただけですっ!ハルちゃんに謝って下さいっ!」
「…そのガキに頭を下げろって?」
「だって、ハルちゃんは何も悪いことはしてませんっ!悪いのは…っ、━━━━━━」
「…悪いのは?何だ?」
…悪いのは
私と付き合ってる事を職場にバラし、私に優しくしてくれたハルちゃんを愚弄した
…黒埼さん?
喉まで出かかった言葉をグッと飲み込んだ。
最後の…、トドメの一言がどうしても出て来なかった。
「……よく言った。その度胸に俺は惚れ込んだんだ」
「え…?」
「この黒埼 明に楯突ける女なんか早々いないからな」