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シミュレーション仮説 (旧作)
第8章 この世界が自分のために作られたのなら、
 この世界が自分のために作られたのなら、自分は『神』に選ばれたのに等しい。

 信二のその考えは、道徳観念を崩壊させ、他人への心遣いを忘れさせた。

 つまり、他人が自分の欲望を満たすための存在に思うようになる。
 判りやすく言えば、彼は目に付く女を性欲を発散させるための道具だと思うようになった。

 信二は、気に入った女がいると、襲うようになった。

 
「あぅっ! も、もう、許してぇ…あうっ…!」

 信二の体の下で、腰の動きに押し潰されるように少女が悲鳴を上げている。
 
 今日の獲物は、帰り道で目に付いた女子中学生だった。
 まだまだ未熟なその体は、女性らしい柔らかさの中に幼い固さを残し、その感触が信二を悦ばせた。
 男を知らない少女の中はきつく、気持ちがいい。

 少女が泣こうが叫ぼうが、信二には知ったことではなかった。

 どうせ脇役のくせに。
 オレのために作られた存在のくせに。

 少女の体を苛みながら、信二は愉悦の声をあげる。
 白く濁った欲望を、少女に向けて解き放った。


 信二はレイプを続けた。
 ほとんど毎日のように、女を襲い、欲望を満足させた。

 不思議と失敗はなかった。

 どうして今までこうしなかったんだろう。
 道徳観念さえ捨ててしまえば、こんなに簡単なのに。

 やはりオレは『神』に選ばれ、守られているのだ。

 信二の行為はますますエスカレートしていく。
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