パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第11章 シミュレーション仮説　３

　シミュレーション仮説。

　シミュレーション仮説とは、我々のいるこの世界は全てシミュレーションの中の世界である、という仮説。

　地球という惑星に、生命が生まれ進化し、そして人類が生まれた。

　その確率は、とても低いのだという。

　分解にした時計の部品を、世界中の海にバラバラにばら撒き、それが潮の流れに乗り、偶然一箇所に集まり、偶然元通りの時計の形に組み合わさる。
　そんな確率は限りなくゼロに近いが、生命の誕生の奇跡の確率に、この例えがよく用いられる。

　また、生命の誕生、進化の分岐点でサイコロを振り、「１」が出たら進化、それ以外なら、停滞または死滅、消滅、という中で、何万回も「１」が出続けるような、そんな確率だとも言う。

　そこに作為的なものを感じることが、出来なくもない。

　奇跡的な進化を待つよりも、誰かの手が進化を促した。

　そう考えてもおかしくないほど、それは奇跡の確率なのだ。