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快楽の奴隷
第7章 BLとGL
結局BLもGLもなく、なし崩し的に花純がモデルの原稿は連載中の雑誌に掲載されることとなってしまった。

原稿を鞄にしまいながら森崎は立ち上がる。
今後のスケジュールを考えれば急いで新幹線に乗り、社に戻らなくてはならなかった。
情報通信の発達した現代でも、原稿のやり取りなどはバイク便やこうして編集者が出向いて受け取るのが一般的だ。
情報の安全性は勿論だが、高梨のようなある程度キャリアのある作家に失礼がないようにする配慮もある。

「ボクが帰った瞬間にラブい交尾とかやめてくださいね?」

帰る間際、振り返った森崎は恨みがましい目付きで二人を睨む。
彼女らしいどぎつくて変態的な言い回しに花純は顔を赤らめて睨み返した。

「じゃあな。来月はちゃんと間に合わせるから。なんと言っても花純がいるからな」

空気を読むと言うことを人生でしたことがなさそうな高梨は、花純の肩を抱きながら笑った。
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