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第8章 抉じ開けられた禁悦

高梨の舌はぷにっと盛り上がった赤い蕾に到着する。

「やっぱり前の穴がいいです……お尻なんて……」
「ちゃんと洗ったから汚くない」
「そういう問題じゃなくてっ……」

高梨は小指を穴口に添える。

「力を抜いて……」
「でも……」

躊躇う花純の目に、好奇心の強い光が宿っているのを見逃さなかった。
グッと力を入れると小指の第一関節が埋まる。

「ひぐっ……」

異物が入った違和感は相当なものがあった。
反射的に括約筋はきつく締め上げ、その異物を排除しようとする。

「さすがにキツいな……力を抜いて……」
「そんなこと言ったってっ……」

恐怖心からくる無意識の力みは、簡単に弛めることが出来ない。

「怖くないよ」

高梨は身を起こして花純にキスをする。

「怖いですよっ……」

震えながら高梨の頭部を両手で挟む。
熱いキスをしたまま小指は小刻みに動かされ、奥へと蠢めいていった。
高梨の言う通り、それは確かに痛いと言うよりはむずむずとした心地よさもある。
しかし同時に催す苦しさがあり、強烈な不安も付き纏った。