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快楽の奴隷
第9章 約束
帰りの車の中で花純と高梨は、片時も離さずに手を握りあっていた。
もはや花純の心から、迷いは消えていた。
将来を誓い合わなくても構わない。
少しでも自分を思ってくれているなら、それでいい。
その先に待っているのが暗闇であっても、行き止まりであっても、行けるところまで行きたい。
自分の気持ちに従い、この人に身を捧げる。
そう決意し直していた。
確かに母親を安心させてやることは出来ない。
しかし自分の人生は、自分のためにある。
彼女は生まれてはじめて、自分の意思で親不孝を行った。
「このマンションなんだ」
案内されたのは高梨の住む高級住宅街から程近い高台のマンションだった。
外環から分かる部屋の区切りを見ても、かなり一戸が広いのが見てとれた。
「えっ……と。家賃は……どれくらいなんでしょうか?」
払うと言ったことを後悔しつつ訊ねる。
「さぁ……三万円くらいなんじゃない?」
高梨は下手くそ過ぎる演技で惚けた。
もはや花純の心から、迷いは消えていた。
将来を誓い合わなくても構わない。
少しでも自分を思ってくれているなら、それでいい。
その先に待っているのが暗闇であっても、行き止まりであっても、行けるところまで行きたい。
自分の気持ちに従い、この人に身を捧げる。
そう決意し直していた。
確かに母親を安心させてやることは出来ない。
しかし自分の人生は、自分のためにある。
彼女は生まれてはじめて、自分の意思で親不孝を行った。
「このマンションなんだ」
案内されたのは高梨の住む高級住宅街から程近い高台のマンションだった。
外環から分かる部屋の区切りを見ても、かなり一戸が広いのが見てとれた。
「えっ……と。家賃は……どれくらいなんでしょうか?」
払うと言ったことを後悔しつつ訊ねる。
「さぁ……三万円くらいなんじゃない?」
高梨は下手くそ過ぎる演技で惚けた。