この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
快楽の奴隷
第17章 闇と光
「驚いたな。本当に来たのか……」
ドアを開けた立山剱(たてやまつるぎ)の第一声はそれだった。
「……はい」
ライオンを彷彿させる獰猛な顔付きのイラストレーターに気圧されそうになりながらも、花純は怯まずに目を見詰め返した。
餓える獅子に立ち向かう兎のような彼女の凛々しさに立山は吹き出して笑う。
高梨作品の大半を担当するこのイラストレーターは、やはりどこか高梨と同じ気配を感じさせた。
「まあ、上がりなよ」
「失礼します」
一度息を強く吸ってから花純は玄関をくぐり抜けていた。
室内は壁一面に様々なポスターが貼られてある。
昔の映画のものや風景、自らが手掛けたイラストなど統一性はない。
フィギアや模型なども沢山置かれており、本棚には資料の雑誌が無数に並べられていた。
そのためか綺麗に整理された部屋なのに混沌とした印象を受ける。
思わず呆気に取られていた花純の肩を背後から立山が抱きついた。
「ひゃっ!?」
「いいのかよ? 来たらヤッちまうかもしらねぇって言わなかったか?」
ドアを開けた立山剱(たてやまつるぎ)の第一声はそれだった。
「……はい」
ライオンを彷彿させる獰猛な顔付きのイラストレーターに気圧されそうになりながらも、花純は怯まずに目を見詰め返した。
餓える獅子に立ち向かう兎のような彼女の凛々しさに立山は吹き出して笑う。
高梨作品の大半を担当するこのイラストレーターは、やはりどこか高梨と同じ気配を感じさせた。
「まあ、上がりなよ」
「失礼します」
一度息を強く吸ってから花純は玄関をくぐり抜けていた。
室内は壁一面に様々なポスターが貼られてある。
昔の映画のものや風景、自らが手掛けたイラストなど統一性はない。
フィギアや模型なども沢山置かれており、本棚には資料の雑誌が無数に並べられていた。
そのためか綺麗に整理された部屋なのに混沌とした印象を受ける。
思わず呆気に取られていた花純の肩を背後から立山が抱きついた。
「ひゃっ!?」
「いいのかよ? 来たらヤッちまうかもしらねぇって言わなかったか?」