この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
快楽の奴隷
第17章 闇と光
しかしその覚悟も、立山に言わせればまだ甘かったのかもしれない。

「高梨を作家として奮い立たせたいならば----」

立山の告げたその一言に、花純は血の気が引いた。

「そんなっ……」

ソファーに座っているのにも関わらず、彼女は倒れそうになる。
心がズブズブと泥濘に沈んでいくかのような錯覚を覚えた。

「大丈夫か?」
「…………はい」

答えとは真逆の、とても大丈夫とは思えない様子にさすがの立山も心が痛む。

「もちろんこれは花純が高梨に作家として更なる飛躍を望むのであれば、だ。無理にする必要はない」
「……はい」

彼女も立山の言葉を頭の中でもう一度反芻する。
そして残念ながらそれが立山の言う通り、有効であることを認める。

「ここまで言っておいてこんなこというのは何なんだけどな……俺としては高梨が書けなくなることも決して悪いことだとは思わない。いや、むしろあいつも贖罪をやめて安らかに暮らすべきだと思っている」

共に戦ってきた戦友に想いを馳せる立山の表情にも、拭いきれない過去を思わせる憂いがあった。

「どうするかは、花純。お前が決めるんだ……」

絵師の言葉に花純は無言でゆっくりと頷いた。
/436ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ