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快楽の奴隷
第6章 ロマンスの書き方
「沼田君っ」
耳許で名前を呼ばれ「はいっ!?」と悲鳴に近い声をあげて振り返ると、目の前に怪訝な表情を浮かべた課長の顔があった。
「どうしたんだ? ボーッとして?」
「いえっ……何でもありません。失礼しました……」
ずれた眼鏡をかけ直し、ばつの悪さからショートヘアの襟足を直すように触れる。
「この書類、随分と間違いが多かったよ。君らしくもない」
課長は赤で修正を入れた資料を花純に渡す。
「すいませんっ。すぐ訂正します」
花純は慌ててその紙を手に、パソコンに向かう。
高梨と知り合って以来、花純の脳は常にモヤがかかったようにボヤけてしまっていた。
元々歪な性欲は強い彼女ではあったが、それはせいぜい恋人と『SMごっこ』をする程度で満足してきた。
高梨にされるような本格的な凌辱は、自分とは無縁のことだと思い込んで生きてきた。
耳許で名前を呼ばれ「はいっ!?」と悲鳴に近い声をあげて振り返ると、目の前に怪訝な表情を浮かべた課長の顔があった。
「どうしたんだ? ボーッとして?」
「いえっ……何でもありません。失礼しました……」
ずれた眼鏡をかけ直し、ばつの悪さからショートヘアの襟足を直すように触れる。
「この書類、随分と間違いが多かったよ。君らしくもない」
課長は赤で修正を入れた資料を花純に渡す。
「すいませんっ。すぐ訂正します」
花純は慌ててその紙を手に、パソコンに向かう。
高梨と知り合って以来、花純の脳は常にモヤがかかったようにボヤけてしまっていた。
元々歪な性欲は強い彼女ではあったが、それはせいぜい恋人と『SMごっこ』をする程度で満足してきた。
高梨にされるような本格的な凌辱は、自分とは無縁のことだと思い込んで生きてきた。